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“幸せホルモン”セロトニンを食事から整えるコツ

ヘルスコラム

この記事の著者

【氏名】杉本愛季(管理栄養士、公認スポーツ栄養士)

【経歴】
2012年〜2016年 スポーツ会社 管理栄養士として勤務
2016年〜2021年 大学助手(栄養学科)として勤務
2021年〜2024年 病院管理栄養士として勤務
2024年~ フリーランスとして活動

【資格・免許】
2014年 5月 管理栄養士免許 取得
2016年 5月 健康運動指導士資格 取得
2021年 10月 公認スポーツ栄養士資格 取得

「なんだか気分が上がらない」
「理由もないのにイライラする」
「朝起きるのがツライ」

そんなふうに感じることって、誰にでもありますよね。

実は私たちの”気分”には、ある脳内物質が大きく関わっています。

それが、最近よく耳にする“幸せホルモン”こと“セロトニン”です。

セロトニンは、気持ちの安定や睡眠の質に深く関わっていると言われています。

今回は、このセロトニンを食事の面から整えるコツをお伝えしていきます。

目次

セロトニンの材料は”トリプトファン”

セロトニンは体の中で勝手に作られるわけではなく、
食事から摂る”トリプトファン”というアミノ酸を材料にして作られています。

そしてトリプトファンは体内で作れないので、毎日の食事から摂る必要があります。

トリプトファンは主に以下のような食品に多く含まれます。

  • 大豆製品(豆腐、納豆、味噌、豆乳)
  • 乳製品(牛乳、ヨーグルト、チーズ)
  • バナナ
  • ナッツ類(アーモンド、くるみ)
  • 肉や魚

こうして見ると、トリプトファンは特別な食材ではなく、いつもの食事にある食材から摂れることがわかります。

一つの食材にこだわるより、肉や魚、大豆製品など、いろいろな食材から少しずつ摂るのがおすすめ。

結果的にそれが、バランスのいい食事にもつながります。

単体よりも”組み合わせ”が大事

ここで一つポイントなのですが、トリプトファンは単体で摂るよりも、
“ビタミンB6”“炭水化物”と一緒に摂ることで、セロトニンになりやすくなると言われています。

・ビタミンB6:トリプトファンをセロトニンに変える時に必要
 → 鮭・さば・まぐろ・鶏むね肉・バナナ・ごま等

・炭水化物:トリプトファンを脳に届きやすくしてくれる
 → ご飯・パン・麺・いも類等(いつもの主食でOKです)

どれも普段の食事から取り入れることができるものばかりなので、まずは
“主食+主菜+副菜を揃えて食べる”
これを意識するだけで、自然とセロトニン作りをサポートすることができます。

ちなみに“トリプトファン・ビタミンB6・炭水化物”の3つを手軽にそろえられる
便利な食材は“バナナ”です。

まずはバナナをお菓子の代わりに食べてみる、でもセロトニンを整える第一歩になるかもしれません。

まずは”朝ごはん”を整えてみよう

とは言っても、いつのタイミングで整えよう…と悩んだ方。

まずは“朝ごはん”を整えることをおすすめします。

朝に摂ったトリプトファンは、日中に“セロトニン”として働き、
夜には睡眠ホルモン“メラトニン”に変わってくれると言われています。

つまり、朝のひと工夫が、日中の気分と夜の眠りまでサポートにつながるということです。

具体的にはこんな組み合わせがおすすめです。

  • バナナ+ヨーグルト+ひとつまみのくるみ
  • 納豆ご飯+お味噌汁+卵焼き
  • チーズトースト+豆乳

いつもの朝食に、たんぱく質のおかずを一品プラスするだけでも、
立派なセロトニンメニューになります。

朝ごはんを抜いてしまう習慣がある方は、まずはバナナ1本だけでもOK。

何かを口に入れることで、体も心も目覚めさせることができます。

食事以外でも、ちょっとした工夫を

セロトニンは食事だけでなく、生活の中のちょっとした習慣でもサポートできます。

朝、太陽の光を浴びる

セロトニンは朝に光を浴びることで分泌のスイッチが入ると言われています。

晴れの日だけでなく、曇りの日でも、室内の明かりより屋外の方が明るいので、カーテンを開けて窓際に立つだけでも違いが出てきますよ。

“リズム運動”を取り入れる

ウォーキング、軽い体操、よく噛んで食べる…など、一定のリズムを刻む動きはセロトニンの分泌を助けてくれると言われています。

人と会話をする

家族や友人との何気ない会話も、実は気分を整える大切な要素です。

腸内環境もセロトニンに関係する?

意外と知られていないのですが、セロトニンには腸の状態も関わっていると言われています。

体全体のセロトニンのうち、約9割が腸で作られています。

脳のセロトニンとは別の働きですが、腸内環境が乱れていると脳のセロトニン分泌にも影響が出る可能性が指摘されています。

そういう意味でも、

  • 発酵食品(味噌、納豆、ヨーグルト)
  • 食物繊維(野菜、海藻、きのこ)

をいつもの食事に少しずつ取り入れることが、心と体の両方の土台作りになってくれます。

おわりに

日常の気分のモヤモヤ、もしかしたら食事で軽減できるかもしれません。

まずは朝食で”主食+主菜+副菜を揃えて食べる”、しっかりできていたかな?
と振り返ることから始めてみてください。

食事を通して心も体もプラスを目指していきましょう!

【参考】

・厚生労働省 e-ヘルスネット「セロトニン」
・有田秀穂『脳からストレスを消す技術』サンマーク出版