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ウォーキングの効果を引き出す!”タイミング”と”姿勢”のコツ

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この記事の著者

【氏名】杉本愛季(管理栄養士、公認スポーツ栄養士)

【経歴】
2012年〜2016年 スポーツ会社 管理栄養士として勤務
2016年〜2021年 大学助手(栄養学科)として勤務
2021年〜2024年 病院管理栄養士として勤務
2024年~ フリーランスとして活動

【資格・免許】
2014年 5月 管理栄養士免許 取得
2016年 5月 健康運動指導士資格 取得
2021年 10月 公認スポーツ栄養士資格 取得

外を歩くのが気持ちよく、ウォーキングにぴったりな季節。

「夏に向けて、そろそろ何か始めたいなー」と思っている方も多いんじゃないでしょうか。

せっかくのこの時期、外の気持ちいい空気を感じながら、まずはウォーキングを始めてみませんか?

今回はウォーキングをこれから始める人も、もうすでに継続してる人も、
知っているとお得な、ウォーキングを”効かせる”コツをお届けします。

目次

タイミング編:”いつ歩くか”で効果が変わる

時間帯によって、ウォーキングで得られる効果はかなり変わってきます。

ここでは目的別に、おすすめの3つのタイミングをご紹介します。

1. 朝(起きてから1時間以内):体内時計をリセットする

「最近なんだか寝つきが悪い」「朝スッキリ起きられない」

そんな方に試してほしいのが、起きてから1時間以内の朝ウォーキングです。

朝の光を浴びながら歩くことで、体内時計がリセットされて、
幸せホルモンと呼ばれる“セロトニン”の分泌が活発になります。

このセロトニン、夜になると睡眠ホルモンの“メラトニン”に変わってくれるので、
夜の寝つきにも繋がるんです。

歩く時間は15〜30分くらいで十分。

それもめんどくさい…という方は、ベランダや窓際で日光を浴びながら足踏みするだけでもOKです。

2. 食後(10〜15分以内):血糖値スパイクを防ぐ

「ランチの後、いつも眠くなっちゃう…」という方に試してほしいのが、食後すぐのウォーキングです。

食事をすると、体の中ではブドウ糖が一気に血液中に増えて、血糖値がぐっと上がります。

この血糖値の急上昇が、食後の眠気やだるさにつながると言われています。

これを軽減するのが、食後ウォーキング。

歩くことで筋肉がブドウ糖をエネルギーとして使ってくれるので、血糖値の急上昇を抑えられます。

2022年の研究では、わずか2~5分歩くだけでも、座りっぱなしに比べて有意に血糖値が下がることもわかっています。

ランチの後にちょっとオフィス周りを散歩したり、夕食後に家事をしながら動いたりするだけで、十分効果が期待できます。

※運動は“散歩程度の軽い強度”でOK。激しい運動は胃腸に負担がかかるのでNGです。

3. 夕方(就寝の2〜3時間前まで):身体をリラックスモードへ

夕方のウォーキングは、1日の疲れをリセットして、リラックスモードに切り替えるのにぴったり。

歩くことで体温がじんわり上がり、その後ゆっくり下がっていく過程で自然な眠気が訪れます。

ただし、寝る直前の運動は脳が興奮して逆効果。

遅くても、ベッドに入る2〜3時間前までには歩き終えるようにしましょう。

夕方は強度を上げるよりも、ゆったり歩いて1日を振り返る時間にするのがおすすめです。

スマホは置いて、外の空気をゆっくり感じながら歩いてみてください。

姿勢編:ウォーキングの効果を最大化するフォーム

普段の歩き方を見直すだけで、ウォーキングの効果が変わります。

せっかくなので、効率よくウォーキングしましょう!

1. 背筋は”頭から糸で吊られている”イメージで

姿勢が悪いままウォーキングを始めてしまうと、

呼吸が浅くなったり、お腹や背中の筋肉が使われずに、せっかく歩いてもウォーキング効果が得られません。

意識したいのは、“頭のてっぺんから1本の糸でスーッと吊られているイメージ”

そうすると、自然と背筋が伸びて、お腹に軽く力が入ります。

これだけで体幹がしっかり使われて、ウォーキングが“全身運動”に変わります。

2. 視線は5メートル先へ

姿勢が崩れる原因で多いのが、スマホや足元を見ながら歩くこと。

下を向くと首が前に出て肩が丸まり、せっかくの姿勢がすぐに崩れてしまいます。

意識したいのは、視線を5メートルくらい先に置くこと。

少し遠くを見るだけで自然と顎が引けて、背筋もスッと伸びていきます。

呼吸も深くなって酸素がたくさん取り込めるので、脂肪燃焼の効率アップも期待できます。

3. 腕は”後ろに引く”だけでOK

「ウォーキングは腕を大きく振る!」というイメージがあるかもしれませんが、
“前に振ろう”とがんばらなくてOKです。

意識するのは、肘を軽く曲げて“後ろに引く”こと。

後ろに引いた腕は、勝手に前に戻ってきてくれるので、振り子のように自然に動いてくれます。

腕を後ろに引くと肩甲骨が動いて、肩こりがほぐれたり、代謝が上がったり、嬉しいことづくし。

ただし、肩に力を入れて無理に大きく振るのは逆効果です。

リラックスして“後ろに引くだけ”を意識してみてください。

4. 歩幅はいつもより5cm広く

姿勢が整ったら、最後は歩幅です。

実は歩幅、健康面でもとっても重要な要素。

東京都健康長寿医療センター研究所の研究によると、歩幅が狭い人は広い人に比べて、
“認知機能が低下するリスクが約3.4倍(女性は5.8倍)も高くなる”というデータもあるんです。

とはいえ、いきなり大股はNG。まずは「いつもより5cm広く」くらいから始めるのがおすすめです。

まとめ

今回は、ウォーキングの効果を引き出す”タイミング”と”姿勢”についてお伝えしました。

全部を一度にやろうとしなくて大丈夫です。

まずは何も考えず、少しだけ歩いてみる、という意識からでOK。

外の気持ち良い風を感じながら、軽い気持ちでウォーキングを始めてみてください。

【参考文献】

・Engeroff T, Groneberg DA, Wilke J. (2023). “After Dinner Rest a While, After Supper Walk a Mile?” Sports Medicine, 53(4), 849–869.

・Buffey AJ, et al. (2022). Sports Medicine, 52(8), 1765–1787.

・Taniguchi Y, et al. (2012). The Journals of Gerontology, 67, 796–803.(東京都健康長寿医療センター研究所)

・厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」