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座りすぎで固まる”腰まわり”、イスでゆるめる4つのケア

ヘルスコラム

この記事の著者

【氏名】杉本愛季(管理栄養士、公認スポーツ栄養士)

【経歴】
2012年〜2016年 スポーツ会社 管理栄養士として勤務
2016年〜2021年 大学助手(栄養学科)として勤務
2021年〜2024年 病院管理栄養士として勤務
2024年~ フリーランスとして活動

【資格・免許】
2014年 5月 管理栄養士免許 取得
2016年 5月 健康運動指導士資格 取得
2021年 10月 公認スポーツ栄養士資格 取得

デスクワークやスマホ、車の運転…。

気づけば1日の大半を”座って”過ごしている、という方は多いのではないでしょうか。

長く座っていると、じわじわ張ってくるのが腰まわり。

今回は、固まった腰まわりを、イスに座ったままゆるめる4つのケアをお届けします。

仕事や家事の合間に、ぜひ取り入れてみてください。

目次

なぜ、座りすぎで腰が張るの?

長時間、同じ姿勢で座っていると、腰まわりの筋肉がずっと縮まったまま動きません。

とくに、股関節の前側にある”腸腰筋(ちょうようきん)”は、
座っていると縮んだ状態が続く筋肉。

ここが固まると骨盤が引っぱられ、腰の張りやだるさにつながりやすくなります。

あわせて、お尻やもも裏の筋肉も固まり、血のめぐりも悪くなりがちです。

“マッサージしても、すぐ元に戻ってしまう”という方は、腰そのものより、
その周り(お尻・もも裏・股関節の前)が固まっているのかもしれません。

なので今回は、腰だけでなく、腰を支える周りの筋肉をまとめてゆるめていきます。

夜だけでなく仕事や家事の合間に、こまめにゆるめてあげましょう。

どれもイスに座ったまま簡単にできるものをご紹介します。

1. “お尻のばし”で、腰の土台をゆるめる

まずは、腰を支えるお尻まわりから。

【なぜやるの?】

お尻の筋肉は、座り続けると固まりやすい場所。

ここがほぐれると、腰への引っぱりがやわらぎ、下半身のめぐりもよくなります。

【やり方】

  1. イスに座り、片方の足首を、反対のひざの上にのせます(足を組むように)
  2. 背すじを伸ばしたまま、息を吐きながら上半身をゆっくり前に倒します
  3. お尻の外側が気持ちよく伸びるのを感じたら、20秒キープ。反対側も同じように

背中を丸めず、股関節から折るように前へ倒すと、しっかり伸ばすことができます。

2. “もも裏のばし”で、骨盤まわりを軽く

次は、座りすぎで硬くなりやすい、もも裏です。

【なぜやるの?】

もも裏の筋肉が硬いと、骨盤が後ろに引っぱられ、腰に負担がかかりやすくなります。

ゆるめると、腰がラクな姿勢を取りやすくなります。

【やり方】

  1. イスに浅めに座り、片脚を前にまっすぐ伸ばして、かかとを床に
  2. つま先を軽く天井へ向け、背すじを伸ばしたまま、息を吐きながら股関節から上半身を前へ
  3. もも裏がのびるのを感じながら20秒。反対側も同様に行いましょう。

ひざは、少し曲がっていてもOKです。気持ちいいと感じるところで止めましょう。

3. “腰ひねり”で、背中と腰をリフレッシュ

固まった腰まわりを、ゆっくりひねって動かします。

【なぜやるの?】

ひねる動きで、腰から背中の筋肉がほぐれ、血のめぐりが促されます。

長時間同じ向きだった背骨を動かすことで、スッキリしやすくなります。

【やり方】

  1. イスに座り、背もたれや座面を軽く手でつかみます
  2. 息を吐きながら、上半身をゆっくり後ろへひねります
  3. そのまま2〜3回、深呼吸。反対側も同じように

勢いをつけず、呼吸に合わせてゆっくり行うのがコツです。

4. “腸腰筋のばし”で、縮んだ前側をリセット

最後は、座りっぱなしで縮みやすい股関節の前側を伸ばします。

【なぜやるの?】


腰の張りの”隠れた原因”になりやすい腸腰筋。


ここを伸ばすと、骨盤が正しい位置に戻りやすく、腰がラクになります。

【やり方】

(体を”横向き”にすると、よく伸びます)


  1. イスの座面の左半分に、体を横向きにして浅く座ります(左のお尻だけのせるイメージ)

  2. 右脚を、息を吐きながら後ろへまっすぐ下ろします(ひざが座面より後ろ、つま先は床へ)

  3. お腹に軽く力を入れて、お尻を前に押し出すようにすると、右の股関節の前が伸びます

  4. 20秒キープ。反対側も同じように

※正面で浅く座るより、体を横にずらして脚を真後ろに下ろすほうが腸腰筋がしっかり伸びます

【イスのタイプ別のコツ】


  • 肘掛けつき:肘掛けや座面を手で支えにすると、ぐらつかず安心です

  • キャスター(ローラー)つき:動いて危ないので、背もたれを壁や机につけて固定してから。不安なら、動かないイスに替えましょう

腰を反りすぎないよう、お腹に軽く力を入れるのがコツ。


生活の中でできる、腰のケア

ストレッチに加えて、座り方も少し見直してみましょう。

  • 30分に1回は立つ…こまめに立つだけで、固まりを防げます
  • 骨盤を立てて座る…浅く腰かけて、お尻の下の骨で座る意識を
  • 足を組みっぱなしにしない…左右のバランスがくずれる原因に

とくに、「30分に1回立つ」は、いちばん手軽で効果的な習慣。

立ってお茶をいれる、少し歩く——それだけで、腰まわりの固まりはだいぶ変わってきます。

まとめ

腰の張りは、”固まる前にこまめにゆるめる”のがいちばんの近道です。

まずは、4つのケアのどれか1つからでもOK。

座りっぱなしの合間に、ほんの数十秒動かすだけで、腰まわりが軽く感じると思います。

なお、強い痛みやしびれ、脚のだるさがあるときは無理をせず、整形外科など専門家に相談してくださいね。

1日の合間のストレッチで体も心も緩めてみてください。

【参考】

  • 厚生労働省「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」
  • 厚生労働省 e-ヘルスネット「身体活動・運動」
  • 日本整形外科学会「腰痛」