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骨を支える意外な栄養素、”ビタミンD”について

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この記事の著者

【氏名】杉本愛季(管理栄養士、公認スポーツ栄養士)

【経歴】
2012年〜2016年 スポーツ会社 管理栄養士として勤務
2016年〜2021年 大学助手(栄養学科)として勤務
2021年〜2024年 病院管理栄養士として勤務
2024年~ フリーランスとして活動

【資格・免許】
2014年 5月 管理栄養士免許 取得
2016年 5月 健康運動指導士資格 取得
2021年 10月 公認スポーツ栄養士資格 取得

“ビタミンDは骨にいい”
そう聞いたことがある方は多いんじゃないでしょうか。

でも、“具体的に何がいい?”、“どうやって摂ればいいの?”
と聞かれると、意外と答えられない…という方も多いかもしれません。

今回は、身近なようで意外と知られていないビタミンDについて、
詳しくお話ししていきます。

目次

カルシウムだけを摂っても、骨に届かない?

骨に関係する栄養素といえば、まず思い浮かぶのは“カルシウム”だと思います。

でも、ここで見落としがちなポイントがあります。

カルシウムは、ただ摂るだけでは体にうまく吸収されにくい栄養素なんです。

そこで登場するのが“ビタミンD”

ビタミンDは、腸でカルシウムが吸収されるのを助けて、
骨まできちんと届けてくれる役割をしてくれます。

いくらカルシウムを頑張って摂っても、ビタミンDがいなければ、
カルシウムの力が発揮されないということです。

今の習慣が、未来の骨をつくる

ここで知っておきたいのが、
“骨は一度できたら一生そのままではない”ということです。

骨は毎日少しずつ古いものと新しいものが入れ替わっていて、
その材料が足りないと、だんだん弱くなっていきます。

骨の量は、20歳ごろにピークを迎えると言われています。

その後は40歳代の半ばごろまでほぼ横ばいで保たれ、そこから少しずつ減っていきます。

特に女性は、閉経を迎えると減りやすくなることが分かっています。

つまり、若いうちにピークまで蓄えた骨の量を、
できるだけ減らさずに保っておくことが大切だということです。

現在の習慣の積み重ねが、将来の骨の状態をつくる、という意識でいましょう。

ビタミンDは若い女性ほど足りていない?

ビタミンDはこれまで、あまり不足が心配されてこなかった栄養素でした。

ところが最近、特に20~40代の女性を中心に
“足りていない人が多い”と指摘されるようになってきました。

理由は、大きく2つあると言われています。

1.ビタミンDの大きな摂取源である“魚”を食べる機会が減っていること。

肉中心の食生活になったり、調理の手軽さから魚を選ぶ機会が減ったりと、
いわゆる”魚離れ”が進んでいると言われています。

2.過度な日焼け対策で日光を浴びる機会が減っていること。

ビタミンDは、日光(紫外線)を浴びることで、皮膚の中でも作られています。

なので、極端に外に出ない・日焼け止めを厚塗りするなど、過度な日焼け止め対策をすると、
その分、体の中で作られるビタミンDも少なくなりやすいということです。

もちろん、肌を守るための紫外線対策はとても大切なことなので、 あくまで“やりすぎ”に気をつけるくらいの意識でOKです。

ビタミンDを取り入れる2つのコツ

では、どうやって取り入れていけばいいのか。

ポイントは”食事””日光”の2つです。

1. 食事から摂るなら、まずは“魚”

ビタミンDが多く含まれているのは、なんといっても魚です。

中でもおすすめは“鮭”

1切れ(約80g)食べるだけで、1日の目安量をクリアできてしまうほど
ビタミンDが豊富に含まれています。

その他の魚を挙げると、いわしやさんま、ぶりなどにも多く含まれています。

魚以外では、きのこ類(まいたけ、干ししいたけ、きくらげ)や卵など。

ビタミンDは脂溶性ビタミンなので、油と一緒に摂ると吸収されやすい特徴があります。

きのこを炒めたり、魚をソテーにしたりするのがおすすめです。

2. “手のひら日光浴”を取り入れる

もうひとつが、日光を浴びることです。

おすすめなのが“手のひら日光浴”

その名のとおり、手のひらを上に向けて日に当てるだけの方法です。

手のひらは、サッと出して当てられる場所なので、
顔や腕をしっかり守りたい方でも、紫外線対策をしながら取り入れられます。

やり方はとても簡単。晴れた日に、ベランダや庭などで、手のひらを太陽に向けて広げるだけです。

時間の目安は、1日10分ほどでも十分と言われています。

ベランダで少し外を見ながら手のひら日光浴してみる、
生活の合間の一息にもつながりますので、すきま時間を見つけて取り入れてみてください。

サプリでの摂りすぎには注意

ビタミンDは、日ごろの食事や日光から摂るぶんには、
摂りすぎになることはほとんどありません。

ただし、サプリメントなどで大量に摂り続けると、
かえって体調をくずす原因にもなりかねません。

たくさん摂れば摂るほどいい、というわけではないので、
基本は食事と日光から、を意識すると安心です。

おわりに

今回は、カルシウムを骨まで届けるのを助けてくれる栄養素、
ビタミンDのお話でした。

魚を食べてみる、少し日光を浴びてみる。

その毎日の小さな積み重ねで、将来の自分の骨を守っていきましょう。

【参考】

・厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」
・厚生労働省 e-ヘルスネット
・厚生労働省 eJIM「ビタミンD」
・文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)」