日本人は座りすぎ? 運動より先に見直したいこと | AI健康管理アプリ ヘルストレーナー ブログ

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日本人は座りすぎ? 運動より先に見直したいこと

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この記事の著者

【氏名】杉本愛季(管理栄養士、公認スポーツ栄養士)

【経歴】
2012年〜2016年 スポーツ会社 管理栄養士として勤務
2016年〜2021年 大学助手(栄養学科)として勤務
2021年〜2024年 病院管理栄養士として勤務
2024年~ フリーランスとして活動

【資格・免許】
2014年 5月 管理栄養士免許 取得
2016年 5月 健康運動指導士資格 取得
2021年 10月 公認スポーツ栄養士資格 取得

スポーツの秋がやってきました。

「涼しくなってきたし、そろそろ運動でも始めようかな」
そんなふうに思っている方も多いのではないでしょうか。

でも、運動を始めるその前に、ちょっとだけ見直してほしいことがあります。

それが、“座りすぎ”です。

デスクワークに車移動、家に帰ればテレビやスマホ。

さて、今日あなたは何時間座っていましたか?

目次

日本人は座りすぎている?

世界20か国を対象にした調査では、日本人が平日に座っている時間は、
なんと1日約7時間。

調査された国の中で、最も長かったことが報告されています。※1

7時間と聞くとかなり長時間に感じますよね。

せっかくなのでちょっと数えてみましょう。

仕事で6〜8時間。

通勤や移動で1時間。

家に帰ってテレビやスマホを見ながら2時間……。

こう考えると、意外と7時間以上座ってるかも…と思いませんか?

ちなみに、国のガイドでは、起きている間に座ったり寝転んだりして過ごすことを
「座位行動」と呼んでいます。※3

つまり、デスクワークだけではなく、
ソファに寝転んでスマホやテレビを見ている時間もしっかり入ります。

自分はどのくらい“座位行動”をしているのか、一度振り返ってみてください。

運動していれば大丈夫?

ここでもう一つ、気になる研究があります。

オーストラリアの45歳以上、約22万人を対象にした研究では、
1日の座位時間が11時間以上の人は、4時間未満の人と比べて、
“追跡期間中の死亡リスクが約1.4倍だった”と報告されています。※2

もちろん、これは観察研究です。

そのため、「座りすぎたから死亡リスクが上がった」と原因まで断定することはできません。

ただ、ちょっと気になる結果もあったのでお伝えします。

この研究では、1週間にどれくらい運動しているかも含めて分析されています。

その結果、
“運動量の違いを考慮しても、座る時間が長い人ほど死亡リスクが高い傾向”がみられました。

「週末に運動しているから、平日はずっと座っていても大丈夫!」
…とは言い切れないということです。

「運動不足」と「座りすぎ」は別もの

もう一つ押さえておきたいのが、
「運動不足」と「座りすぎ」は同じではないということです。

たとえば、毎日30分運動していても、
仕事などで10時間座っていれば、「運動はしているけれど、座る時間も長い人」になります。

だからこそ、運動量を増やすだけでなく、
座りっぱなしの時間を減らす意識を持つことも大切なのです。

座っていると、体の“大きなエンジン”が止まる

では、座りっぱなしが続くと、体では何が起こるのでしょうか。

ポイントは、下半身です。

太ももやおしり、ふくらはぎには、体の中でも大きな筋肉が集まっています。

ところが座っている間、これらの筋肉はほとんど動かず休んでいる状態です。

筋肉が動かない時間が長くなると、脚から血液を送り返す働きや、
糖や脂肪をエネルギーとして使う働きも低下しやすくなります。

イメージとしては、体の大きなエンジンを長時間止めているような状態です。

さらに、同じ姿勢を続けることで、首や肩、腰への負担も増えやすくなります。

「夕方になると腰が重い」
「脚がだるくなる」

そんな人は、一度“座っている時間”を振り返ってみてもいいかもしれません。

まずは「立ち上がる」ことから

厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」でも、
座りっぱなしの時間を減らすことがすすめられています。※3

とはいえ、
「30分ごとに立ちましょう!」
と言われても、仕事中はなかなか難しいですよね。

なので、最初から完璧を狙わなくて大丈夫です。

まずは1時間に1回、立つきっかけを作るところから始めてみましょう。

たとえば、

  • 飲み物を取りに行く
  • トイレに立つ
  • 電話中は立って話す
  • ゴミ捨てやコピーを、あえてこまめに行う
  • 立ったついでに伸びをする
  • かかと上げを10回やってみる

家なら、テレビのCMや動画が終わったタイミングを
「立つ合図」にしてしまうのもおすすめです。

どうしても立てない会議中などは、座ったまま足首を動かしたり、
かかとを上げ下げしたりしてみましょう。下半身の筋肉を少し動かせます。

大切なのは、同じ姿勢を長時間続けないことです。

立つのが難しいときは、首や腰への負担を減らすために、
座り方も少し意識してみてください。

イスに深く腰かける。

足の裏を床につける。

画面をできるだけ目線の高さに近づける。

これだけでも、首や腰への負担を減らすことにつながります。

まとめ

健康を考えるうえで大切なのは、運動した時間だけではありません。

まずは、長く座り続けていないか、振り返ることから。

「運動する」より先に、「座り続けない」を意識してみてください。

【参考】

※1 スポーツ庁 Web広報マガジン「日本人の座位時間は世界最長『7』時間!」

※2 van der Ploeg HP, et al. Sitting Time and All-Cause Mortality Risk in 222,497 Australian Adults. Archives of Internal Medicine, 2012.

※3 厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」