この記事の著者

【氏名】杉本愛季(管理栄養士、公認スポーツ栄養士)

【経歴】
2012年〜2016年 スポーツ会社 管理栄養士として勤務
2016年〜2021年 大学助手(栄養学科)として勤務
2021年〜2024年 病院管理栄養士として勤務
2024年~ フリーランスとして活動

【資格・免許】
2014年 5月 管理栄養士免許 取得
2016年 5月 健康運動指導士資格 取得
2021年 10月 公認スポーツ栄養士資格 取得

なかなか痩せないから「朝はコーヒーだけ、夜はサラダ」。

そんな風に自分を追い込んだ経験はありませんか?

「今度こそ!」って自分を変えようと踏ん張るその根性、本当にすごいなって思います。

でも、もしかしたらその頑張り、体とっては逆効果となっているかもしれません…!

なぜそんなジレンマが起こるのか?

あなたが今後、頑張っているのに結果が出ない…という状況にならないように、まずはしっかり身体のメカニズムを知っていきましょう!

私たちの身体はサバイバルを生き延びてきた

本来だったら、
「食べるのを我慢したらその分だけ体重が落ちる」
と思うのが普通なのですが、なぜ思うように落ちないのでしょうか。

実は、人類の長い歴史の中で、今のように
「いつでもお腹いっぱい食べられる」という
飽食の時代は、ほんの最近のこと。

人類誕生から今までを24時間(1日)に例えると、飽食の時代は1秒にも満たないんです。

私たちの体は、何万年もの間、常に
「いつ次の獲物が捕れるかわからない」
という過酷な食糧難を生き抜いてきました。

そのため、体からすれば今の豊かな状態なんて
「たまたま運がいいだけ。いつまた氷河期が来るかわからない!」
と、常に警戒しているようなもの。

だから、あなたが食事を減らすと、体は即座に
「やっぱり来た!食糧難だ!」
とパニックを起こし、生き延びるために全力で「省エネモード」に切り替えます。

この「省エネモード」に切り替わってしまうとなかなか厄介。

「次いつ食べられるかわからないから、今のうちに食べたものを溜め込んでおこう!」
と、食べたものを体に溜め込んでしまうんです。

こうなると代謝のいい体とは程遠い。

これが、あなたの努力が空回りする最大の原因です。

自分の理想の体を作る近道は、”我慢をする”のではなく、しっかりと必要量は食べて体を安心させてあげることなのです。

身体を「省エネモード」にしない最低限の量=基礎代謝量

では、身体を溜め込みモードにしない最低限の量はどのくらいなのでしょうか?

ここで大事なのが、よく聞く「基礎代謝量」

基礎代謝量は、あなたがたとえ1日中寝て過ごしたとしても、心臓や身体の組織を動かすために使われる
「生きていくために必要な最低限のエネルギー量」です。

食事をどんなに減らしたいとしても、この基礎代謝量よりも少ない量になってしまうと、
「エネルギーが足りない!やばい!」
と身体が省エネモードになってしまうので注意しましょう。

では、実際に自分の基礎代謝量を出していきましょう!

【ハリス・ベネディクト式】
(女性用)665.1+(9.6×体重kg)+(1.8×身長cm)−(4.7×年齢)
(男性用)66.5+(13.8×体重kg)+(5.0×身長cm)−(6.8×年齢)

計算がめんどくさい…と思った方、大丈夫です!

このアプリなら、AIトレーナーに聞けば一発で教えてくれます。

A Iトレーナーに以下の文を自分に当てはめて聞いてみましょう!
”身長〇〇cm、体重〇〇kg、〇〇歳、男性or女性 の基礎代謝量はいくつ?”

また、普段から自分が食べている量を把握していない方も、このアプリの”食事記録”に3日分くらいの食事写真をアップロードすれば自動で計算してくれます。

サクッと自分の基礎代謝量と食べている量を把握して、身体が安心して燃焼できる環境を作ってあげましょう!

身体を「省エネモード」にしない方法3つ

ここからは、実際に身体を「省エネモード」にしない方法を3つご紹介します!

(1) 「脂肪燃焼の着火剤」のお米をしっかり食べる

「炭水化物は太る」と思われがちですが、実はお米は脂肪を燃やすための「着火剤」です。

焚き火で、大きな丸太(脂肪)に火をつけるための「細かい枝や紙(糖質)」の役割。

お米を食べないと火種がない状態なので、いくら運動しても脂肪が燃えてくれないんです。

”炭水化物抜き”とご飯を控えていた方は、ストイックになりすぎずに、お米も少しずつでも食べるようにしましょう。

(2) 朝ごはんを毎日食べてスイッチON!

朝ごはんも、体にとっての大事な「着火剤」。

朝は体温が一番低いので、何かを食べることで内臓を動かし、
「今日も活動開始するよ!」と合図を送る必要があります。

これを抜くと、体は「まだ寝てていいのかな?」と冬眠モードのまま。

脂肪燃焼がサボりがちになってしまいます。

今まであまり食べていなかった人は、まずはひと口、バナナ1本、ヨーグルト、ゆで卵などのサクッと食べられるものでOK。

たとえひと口でも代謝エンジンを動かす立派なスイッチになります。

(3) お風呂上がりの「1分ストレッチ」で巡りを整える

身体を燃焼モードにするためには食事だけでなく適度に動かすことも大事。

運動がちょっとめんどくさいな…って人こそ、お風呂上がりの「1分」を使いましょう。

体が温まって筋肉がほぐれている時がゴールデンタイム!

特に下半身の大きな筋肉を伸ばすと血流がアップし、燃焼を邪魔する老廃物が回収されやすくなります。

(おすすめの方法)

 ベッドの上で足を伸ばし、つま先を上に向けて身体をゆっくり前屈させるだけ。

足裏全体から腰回りまでじんわり伸びていきます。

おわりに

効率よく燃焼させるためには、しっかり食べて身体を安心させてあげることが必須です。

あなた自身も無理しすぎず、ストイックになりすぎずに
”食べて理想の身体を目指す”を実現させていきましょう!

【参考】

*1 厚生労働省「日本人の食事摂取基準」策定検討会報告書 ※Harris-Benedict式