この記事の著者

【氏名】青山愛果(管理栄養士)
【経歴】
2013年~2022年 病院管理栄養士として勤務
2024年 管理栄養士としてフリーランスとして活動
【資格・免許】
2011年3月 栄養士免許 取得
2013年5月 管理栄養士免許 取得
50歳前後は、疲れやほてりを今まで以上に感じやすくなる、精神的に不安定になるなどの更年期症状が現れやすい年齢です。
だからこそ、少しでも更年期の不安を和らげて、毎日を元気に過ごしたいものですよね。
今回は、更年期女性の健康をサポートする成分「イソフラボン」について紹介します。
イソフラボンとは?
イソフラボンは、女性ホルモン「エストロゲン」と似た働きを持つ大豆由来成分であり、植物性エストロゲンとも呼ばれています。
エストロゲンは、骨量の維持、コレステロールを上げにくくする、自律神経を安定させるなどの働きがあり、女性の心身を支える大切なホルモンです。
更年期は、エストロゲンの分泌が低下することで、疲れやすさやほてり、気分の乱れなどの不調である「更年期症状」が起こりやすくなります。
イソフラボンは、減少したエストロゲンの働きを補ってくれるため、更年期症状に悩む方の味方です。

イソフラボンの持つ様々な効果の中でも、特に骨粗鬆症予防への効果が注目されています。
「自分は高齢になっても健康でいられるかな?」と心配になったことはありませんか?
誰もが、介護が必要な期間を最小限にして、いつまでも自立した生活を送りたいと思うものです。
令和4年の国民生活基礎調査の結果、介護が必要になった原因のうち、「骨折・転倒」が第3位でした。
女性は更年期以降、エストロゲンが減少することで新しい骨をつくる働きが低下し、骨粗鬆症のリスクが上がります。
骨がもろくなることで、少し転んだだけでも体へのダメージは大きくなってしまい、回復にも時間がかかってしまうのです。
骨は毎日、古い組織を壊し、新しい骨を作ることを繰り返しており、エストロゲンはこのバランスを調整し、丈夫な骨づくりのサポートをしています。
イソフラボンは、エストロゲンと似た働きをすることで、更年期以降の骨密度の維持を助ける成分です。
一度低下した骨密度を上げることは難しいため、高齢期になっても丈夫な骨を持つために、今からイソフラボンを取り入れることをおすすめします。

食事からイソフラボンを補う方法
1日に取り入れるイソフラボンはどのくらいが良いのでしょうか?
食品安全委員会において、イソフラボンの1日の摂取量の上限は70~75mgとしています。
イソフラボンをサプリメントで取り入れる方法もありますが、過剰摂取も問題があるため食品から取り入れると良いでしょう。
大豆製品に含まれるイソフラボンの平均量を、下記の表にまとめました。
| 食品名 | 大豆イソフラボンアグリコン 平均含有量(mg/100g) |
|---|---|
| 大豆 | 140.4 |
| 煮大豆 | 72.1 |
| 豆腐 | 20.3 |
| 凍り豆腐 | 88.5 |
| おから | 10.5 |
| 納豆 | 73.5 |
| 豆乳 | 24.8 |

上記の表は、食品100gあたりのイソフラボン平均含有量を示しているため、実際に食べる食品の重量によってイソフラボン量の目安は異なることをご了承ください。
例えば、納豆1パック(40g)を食べた場合のイソフラボン量を推測すると、29.4mgとなります。
「エストロゲンが減っている分、イソフラボンをたくさん摂らなければ」と大豆製品を大量に食べる必要はありません。
大豆製品の1食あたりの量は、豆腐1/2丁、納豆1パック、おから50g、煮大豆50g、豆乳コップ1杯(200ml)がそれぞれの目安です。
これらの量を参考に、1日1~2種類の大豆製品を取り入れましょう。

大豆製品には、イソフラボンだけでなく、骨の材料となるたんぱく質とカルシウムも含まれています。
エストロゲンの働きを補いつつ、骨づくりに役立つ栄養素を補うことができて一石二鳥です。
簡単!イソフラボンレシピ
大豆製品は醤油をかけるだけでおいしく食べられる一方で、ワンパターンな食べ方になり飽きてしまいがち。
今回は、大豆製品に飽きた時に取り入れたい、目先を変える簡単レシピを紹介します。
炊飯器で簡単!豆腐入りロールキャベツのトマト煮込み

栄養成分(1食あたり):エネルギー 198kcal たんぱく質14.6g 脂質9.1g 糖質14.4g 食物繊維2.9g 食塩相当量 1.2g
鶏ひき肉と豆腐を使うことで低カロリーに仕上げており、ダイエット中にもぴったり。
コショウとナツメグを振ることが、豆腐の存在感を抑えて洋食らしく仕上げるポイントです。
このレシピを作った後は、炊飯器の内釜や蓋に汚れが残りやすいため、すぐ洗うことをおすすめします。
材料(4人分)
| 食材 | 分量 |
|---|---|
| 鶏ひき肉 | 250g |
| 木綿豆腐 | 1/3丁 |
| 玉ねぎ | 1/4個 |
| えのき | 1/3袋 |
| 片栗粉 | 大さじ2 |
| 塩 | ひとつまみ |
| コショウ | 少々 |
| ナツメグ | 少々 |
| キャベツ | 4枚 |
| カットトマト | 1缶(400g) |
| 顆粒コンソメ | 大さじ1/2 |
| ケチャップ | 大さじ1 |
| 中濃ソース | 大さじ1 |
| はちみつ | 大さじ1/2 |
作り方
(1) キャベツは洗って芯の厚い部分を削ぐ。
耐熱容器に乗せて、ふんわりラップをかけ600Wの電子レンジで5分加熱する。
(2) えのきは石づきを落とし、玉ねぎとともにみじん切りにする。
(3) 鶏ひき肉、木綿豆腐、玉ねぎ、えのき、片栗粉、塩、コショウ、ナツメグを手でこねるように混ぜ、4等分にする。
(4) 1のキャベツの芯の上に3のタネを置き、全体を包んで巻き終わりをつまようじで固定する。
(5) カットトマト、顆粒コンソメ、ケチャップ、中濃ソース、はちみつを混ぜ合わせる。
(6) 炊飯器に4をギュッと詰め込んで5をかけ、白米モードで通常炊飯する。
まとめ
豆腐や納豆などの大豆製品は、日本人の食生活になじみのある食品です。
日常的に取り入れることで、イソフラボンを補給でき、更年期以降の健康に役立ちます。
食べ方がマンネリ化した時は、ロールキャベツにして洋風な味付けにすると、目先が変わって飽きずに食べられますよ。
参考資料
日本食品標準成分表(八訂)増補2023年
食品安全委員会 大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A
https://www.fsc.go.jp/sonota/daizu_isoflavone.html#19
厚生労働省 2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa22/dl/14.pdf
石見佳子.骨粗霧症の予防における大豆イソフラボンの生体利用性に関する研究. 日本醸造協会誌.2008, 103 (12), 927-933.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jbrewsocjapan1988/103/12/103_12_927/_pdf/-char/ja
