砂糖より低カロリー甘味料が良いって本当?甘味料の種類と使い方のコツを解説!

この記事の著者
【氏名】青山愛果(管理栄養士)
【経歴】
2013年~2022年 病院管理栄養士として勤務
2024年 管理栄養士としてフリーランスとして活動
【資格・免許】
2011年3月 栄養士免許 取得
2013年5月 管理栄養士免許 取得
ダイエット中に甘いものを食べたくなった時、みなさんはどうしていますか?
「血糖値やカロリーオーバーが気になるから低カロリー甘味料を使ってみようかな」と思っている方もいらっしゃるかと思います。
今回は、意外と知らない甘味料の特徴や使い方をまとめました。
目次
身近な甘味料の特徴について
砂糖やはちみつなどの甘味料は、料理やスイーツをおいしく仕上げるためには欠かせないものです。
しかし、「健康のために白砂糖はなるべく控えたほうが良い?」と心配している方もいらっしゃるのではないでしょうか。
まずは、家庭料理の甘味づけに使われる甘味料の特徴をご紹介します。
三温糖
「白砂糖よりも茶色い三温糖のほうが体に良さそう」というイメージはありませんか?
実は”三温糖”は上白糖を煮詰めてカラメル化したもので、成分はほとんど上白糖と変わりません。
上白糖と同じくエネルギーは1gあたり4kcalであり、血糖値を上げる働きがあります。
エネルギー源になる一方で、糖尿病などの生活習慣病予防のためにも摂り過ぎには注意したいものです。

きび砂糖・てん菜糖
サトウキビとてん菜それぞれの原料を煮詰め、精製せずに仕上げた砂糖が“きび砂糖”と“てん菜糖”です。
きび砂糖はカリウムやカルシウムを含んでおり、てん菜糖はオリゴ糖を含んでいることがメリットといえます。
からだに嬉しい栄養素を摂れる一方で、成分のほとんどは糖質です。
クセのある香りや味はなく、白砂糖の代わりとして使いやすい甘味料ですが、使用量にはご注意ください。

はちみつ
はちみつはきび砂糖やてん菜糖よりも甘味が強く、同じ重量で比べると低カロリー。
「甘味をプラスしたいけど糖質は抑えたい」という気持ちに寄り添ってくれる甘味料です。
しかし、きび砂糖やてん菜糖と体積あたりのエネルギーで比較すると、はちみつの方が高カロリーになります。
計量スプーンを使う際は「砂糖の半分程度」を目安にしましょう。

砂糖の“摂り過ぎ”はどこから?
普段の食生活で摂る砂糖などの甘味料の量は、総エネルギー量の10%未満、望ましくは5%未満に留めることをWHOは推奨しています。
例えば、1日のエネルギー量が2000kcalの場合、砂糖の量は25~50g未満に抑えることが目標となり、大さじ3杯弱から5.5杯が目安です。

上記には煮物や和え物などの料理に使う砂糖に加え、お菓子・ジュースに使われる砂糖の量も含まれます。
普段よく食べる料理の砂糖の使用量や、お菓子・ジュースの原材料表示をチェックしてみてくださいね。
低カロリー甘味料の特徴と使い方のコツ
“0kcal”や“糖質オフ”と表示されているゼリーやドリンクを口にしたことはありますか?
「しっかり甘さを感じるのに、どうして低カロリーなの?」と疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。
それは、以下のような低カロリー甘味料が使用されていることが理由です。
- エリスリトール
- スクラロース
- アセスルファムK
- アスパルテーム
今回は上記の中でも身近な食品に使われている”エリスリトール”の特徴や取り入れ方のポイントをご紹介します。
エリスリトール
トウモロコシのブドウ糖からつくられるエリスリトールは、例に挙げた低カロリー甘味料の中で唯一、自然界に存在する甘味成分です。
甘味は砂糖の約75%と控えめですが、1g当たりのエネルギー量は0.2kcalとほぼゼロカロリーであることが最大の魅力。
そんな魔法のような甘味料、エリスリトールにもデメリットはあります。
それは、以下の2つです。
- 大量に摂ると下痢や腹痛を起こす可能性がある
- 継続的に摂ると、血栓のリスクを高める可能性がある
2点目の血栓についてはアメリカのネイチャー医学誌で発表された研究結果で、血液中のエリスリトールの濃度が心筋梗塞や脳卒中の発生リスクに関連していると報告されています。
エリスリトールはプロテインドリンクに使われていることもあるため、気になる方は普段から取り入れている食品の原材料表示をチェックしてみてください。

低カロリー甘味料は血糖値に影響せず、カロリーオーバーにならないメリットがある一方で、継続的にたくさん摂ってしまうと健康への悪影響が心配されます。
2023年にWHOから「人工甘味料は長期的な体脂肪減少には役立たず、むしろ継続的に使うことで健康への悪影響が懸念される」と発表されました。
低カロリー甘味料は日常的に取り入れることは避け、「どうしても甘いものが食べたいけど血糖値やカロリーオーバーが気になる」という時の切り札にしましょう。
料理やスイーツ作りに低カロリー甘味料を使う際は、砂糖やはちみつと併用して半分ずつ使うことで、それぞれの使用量を抑える方法もありますよ。
「甘味料を控えつつ甘さを楽しみたい」という方は、お菓子やジュースを果物に置き換える方法がおすすめです。
1日にとる食品の目安量を示す“食事バランスガイド”では、果物は1日200gを目安としています。
りんごや梨などの大きい果物は半分、みかんや柿などの小さい果物は1個が目安です。
甘みが欲しい時の選択肢として、果物をぜひ加えてみてくださいね。
まとめ
砂糖や低カロリー甘味料を比べてみると、両者とも利点と欠点があります。
どちらも「日常的にたくさん摂ること」は望ましくありませんが、「目安量の範囲内で楽しむ」程度であれば問題ありません。
お菓子やジュースを普段からとっている方は、果物に置き換える方法から試してみてはいかがでしょうか?
参考資料
日本食品標準成分表(八訂)増補2023年
独立行政法人 農畜産業振興機構 人工甘味料について
https://www.alic.go.jp/koho/kikaku03_000786.html
WHO advises not to use non-sugar sweeteners for weight control in newly released guideline
https://www.who.int/news/item/15-05-2023-who-advises-not-to-use-non-sugar-sweeteners-for-weight-control-in-newly-released-guideline
Witkowski, Marco.2023. Nature Medicine. The artificial sweetener erythritol and cardiovascular event risk
https://www.nature.com/articles/s41591-023-02223-9
農林水産省 実践食育ナビ 食事バランスガイド早分かり
https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/zissen_navi/balance/division.html