この記事の著者

【氏名】青山愛果(管理栄養士)

【経歴】
2013年~2022年 病院管理栄養士として勤務
2024年 管理栄養士としてフリーランスとして活動

【資格・免許】
2011年3月 栄養士免許 取得
2013年5月 管理栄養士免許 取得

自炊はカロリーコントロールしやすいものの、外食せざるを得ない時もありますよね。

外食もメニュー選びの工夫で余分な糖質や脂質をカットすることができます!

今回はダイエット中におすすめの外食メニューの選び方を紹介します。

外食のお店選びのポイント

カロリーコントロールの鍵はお店選びにあります。

ファストフード店、とんかつ屋、天ぷら屋は高脂質メニューが多いため、ダイエット中は控えた方が良いでしょう。

一方で、おすすめなのが定食屋、ファミリーレストラン、回転寿司です。その理由を紹介します。

定食屋

定食屋は肉、魚ともにメニューが揃っており、和食中心であるため低脂質メニューを選びやすいことが特長です。

サラダ、おひたし、煮物など野菜を摂りやすいことも魅力のひとつです。

注意点としては、味噌汁と漬物を両方食べてしまうと食塩の摂りすぎになってしまうこと。

特に血圧が高めの方は漬物を残す、醤油をかけすぎない等の工夫をすると良いでしょう。

ご飯のおかわりを無料でできるお店もありますが、ここは普通盛り1杯で抑えましょう。

ファミリーレストラン

メニューの選択肢が多く、サイドメニューが充実しているため十分な野菜量を摂りやすい点がダイエットにぴったり。

最近は健康志向のニーズに応えて低カロリーメニューを揃えているお店もあります。

栄養成分表示付きのメニューがあるお店もあり、カロリーコントロールしやすい点も魅力です。

メニューが豊富であるために、高カロリーメニューの誘惑も多いため注意しましょう。

回転寿司

普段は魚料理を召し上がる機会が少ない方におすすめです。

最近はシャリを半分にできるお店もあるため、糖質量の調整もしやすいですよ。

1皿ずつ注文できるため、食べる量を調整しやすい一方でついつい食べ過ぎてしまうことも。 腹八分目で抑えることを心掛けましょう。

外食のメニュー選びのポイント

注目すべき点は料理に含まれる脂質です。

肉に多く含まれる飽和脂肪酸と呼ばれる脂質は、摂りすぎると血中コレステロール値の上昇につながります。

肉類を召し上がる際は、豚や牛の赤身や鶏ささみ、鶏胸肉など低脂質の部位を選ぶと良いでしょう。

動脈硬化を防ぐためには、n-3系脂肪酸と呼ばれるEPAやDHAを豊富に含む魚を積極的に取り入れることがおすすめです。

心臓や血管の病気の予防に役立つことが知られています。

n-3系脂肪酸の摂取目安量は年齢や性別によって異なりますが、1日2g程度です。

魚の種類によっては、1食取り入れるだけで1日に必要なn-3系脂肪酸を摂ることもできますよ。

これらのポイントを踏まえて、おすすめ外食店の3つからダイエット中におすすめのメニューを紹介します。

定食屋

焼き魚や煮魚は動脈硬化予防に役立つn-3系脂肪酸を摂れるおすすめメニューの代表です。

味噌煮や塩焼きの定番であるサバには100gあたり2.12gのn-3系脂肪酸を含んでおり、1日に必要な量を十分摂ることができます。

肉野菜炒めは1品で肉のたんぱく質と野菜の食物繊維やビタミン・ミネラルを補える一石二鳥メニュー。

肉料理は唐揚げやとんかつなどの揚げ物は避けて、チキンステーキや豚肉の生姜焼きを選ぶと脂質の摂りすぎを防げますよ。

ファミリーレストラン

パスタやカレーなどの1品料理は栄養バランスが偏りがち。

サイドメニューのサラダやミネストローネなどの野菜料理を合わせて、食物繊維とビタミン・ミネラルを補いましょう。

定食スタイルのメニューを選ぶこともおすすめです。

定番メニューのハンバーグには約30gと多くの脂質が含まれています。

一方で牛ヒレ肉のステーキの脂質量は約22gとハンバーグに比べて少なめです。

肉料理は赤身のステーキやチキンのグリルを選ぶと良いでしょう。

回転寿司

魚の種類が豊富な回転寿司の中でも、カロリーコントロールをしたい方にはタイなどの白身魚やマグロの赤身がおすすめです。

低カロリーかつ高たんぱく質でダイエットに最適のネタといえます。

n-3系脂肪酸を摂りたい方には、ブリをおすすめします。

ブリには100gあたり3.35gのn-3系脂肪酸を含んでおり、魚の中でもトップクラスの含有量です。

最近はサイドメニューが充実したお店も多く、野菜を摂れることも魅力です。

あおさの味噌汁、枝豆、サラダなどをぜひ注文してみましょう。

まとめ

自炊をすると調理の手間はもちろん、片付けの負担がありますが、それらの大変さをカバーできるのも外食の魅力です。

最近は低カロリーで野菜を豊富に摂れるメニューを揃えている外食店も多く、カロリーコントロールしやすくなっています。

ポイントは肉や魚などのたんぱく質の多い食品と野菜を合わせて摂ることです。

お店やメニュー選びのポイントを押さえて、外食をうまく活用しながらダイエットを成功させましょう。