この記事の著者
【氏名】青山愛果(管理栄養士)
【経歴】
2013年~2022年 病院管理栄養士として勤務
2024年 管理栄養士としてフリーランスとして活動
【資格・免許】
2011年3月 栄養士免許 取得
2013年5月 管理栄養士免許 取得
ダイエットのために食事を見直そうと考えた時、「食べる量を減らす」ことを真っ先に思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?
食事を減らすことばかりに気をとられると、ストレスが溜まってダイエットが続かなくなることも。
今回はダイエットにおける「食生活を見直す優先順位」を紹介します。
今までダイエットが続かなかった方も、この考え方を基本にすると続けやすくなるはずです。
ダイエットにおける考え方の基本
人の体重はなぜ増減するのでしょうか?
それは消費エネルギー量と摂取エネルギー量のバランスで決まります。
食べ過ぎ・飲み過ぎで摂取エネルギー量が消費エネルギー量を上回ることで体重は増えるのです。
減量したいと考えた時、摂取エネルギーを減らすために「食事を減らそう」と考えることは理にかなっているといえます。
しかし、食事を減らすことばかりに注力すると栄養不足で体調を崩すリスクや、ストレスが溜まって暴飲暴食してしまう原因になります。
大切なのは、「日々の食生活を健康的に整えて、満足感を得られるようにすること」です。 健康的にダイエットするためにも、まずは「減らす」よりも「整えること」を意識すると良いでしょう。
減量のための食生活を見直す優先順位
ダイエットに取り組む際の、優先順位は下記をおすすめします。
- 朝食を欠かさず食べる
- 主食・主菜・副菜を揃えた食事をとる
- 糖質の多い飲み物・お菓子を控える
1. 朝食を欠かさず食べる
習慣的に朝食を抜いている方は要注意です。
朝食欠食によって昼前の空腹感が強まり、昼食を食べすぎてしまうリスクが高くなります。
ドカ食いによって、朝から低かった血糖値が急上昇し、体脂肪がつきやすくなってしまうのです。
また、1日3食摂ることで、エネルギーを代謝するビタミンを補いやすくなるため、代謝を上げたい方は朝食をとることをおすすめします。
忙しくて朝食が摂れない方は、牛乳やプロテインなどのたんぱく質補給になる飲み物から始めてみるのはいかがでしょうか?
まずは朝食をとる習慣づくりから始めましょう。
慣れてきたらおにぎりやサンドイッチなどのたんぱく質と糖質が組み合わされたメニューをとれると理想です。
2. 主食・主菜・副菜を揃えた食事をとる
「栄養バランスよく食べると良い」と聞いても、抽象的でイメージしづらいですよね。
主食・主菜・副菜を揃えることを意識すると、自然と栄養バランスが整います。
- 「主食」ご飯、パン、麺などの炭水化物の多い食品
- 「主菜」肉、魚、卵、大豆・大豆製品を使用したたんぱく質の多い料理
- 「副菜」野菜、海藻、きのこ、こんにゃくなどを使用した食物繊維、ビタミン、ミネラルの多い料理
ラーメン、うどん、そばなどの麺類やカツ丼、カレーライスなどの1品メニューは主菜と副菜が不足しがち。
定食スタイルのメニューにすると、主菜も副菜も取り入れやすくなりますよ。
たんぱく質や食物繊維を補うことで食事に満足感を得られるようになるため、続けることで間食をしたい気持ちも徐々に抑えられます。
3. 糖質の多い飲み物・お菓子を控える
食事で十分な栄養を補った上で「減らす」ことに目を向けてみましょう。
疲れやストレスを癒してくれる甘い飲みものやお菓子は、たまに召し上がる分には問題ありません。
しかし、日常的に召し上がっている方は控えることをおすすめします。
ジュースや甘いコーヒー、お菓子には砂糖、ブドウ糖、果糖などの血糖値を上げる糖類が多く含まれています。
間食にこれらをとることで、血糖値が高い状態が長くなり、糖が体脂肪として貯められやすくなってしまうのです。 どうしても食べたい時は、1日200kcal以内と決めて食べ過ぎを防ぐことをおすすめします。
まとめ
ダイエットはおいしいものを我慢しなければならないというイメージがあるかもしれません。
まずは健康的な食事を充実させることで、自然と食べ過ぎや間食を減らす習慣を身に着ける方法がおすすめです。
無理なく取り組んで、健康的な体をつくっていきましょう。